忍者ブログ
2025.07
Sunday Monday Tuesday Wednesday Thursday Friday Saturday
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
明日真が書き散らかした作品についてイイワケします。 たまに小話も・・・。
MASTER | WRITE
12 10 9 7 6 5 4
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

明日は、ってもう日付的には今日だけど。

バレンタインですねっ!!


私はことしも部活で作らなきゃいけないんですが、色々あって日曜日が決戦の日です。

べつに本命がどうのこうの、の決戦じゃなくて、単に大変だからってだけです。


なにつくるべきだろうねー。


ってか只今絶賛テスト期間中なんですけど。




ってわけで、いろいろ逃げたくなって書いちゃいました。


バレンタインものです。

オリジナルです。


お題はテオさまからお借りしました。
http://theobald.blog64.fc2.com/


ではではどうぞー。



「おい、メガネ。」




不機嫌そうに上から降ってきた声に少し考えた。


まぁ、確かに現在俺はメガネっこだけれども。

この教室には他にも結構当てはまるやつがいるんじゃないか?

ホラ、あそこで山田君が反応してしまっているじゃないか。

どちらかというと、俺なんかより彼のほうがよっぽどメガネと呼ばれるにふさわしそうだが。

ほら、なんて言うかグルグルーって書いてそうなメガネっぽいし。秀才君だし。

いかにも勉強のしすぎでメガネをかけざるをえなくなってしまった、みたいな。

・・・いや、それだとま○おクンと呼んだほうがいいかもしれない。



「・・おい・・・聞いてんのか、てめぇ・・・・時雨!!」



「あ、やっぱり俺?」



名前まで呼ばれちゃ間違いない。やっぱり俺だったか、メガネ。



「お前以外にだれがいんだよ!?」



いると思うけど、いっぱい。と言いかけて飲み込んだ。まぁ、いいか、メガネだし。ま○おくんよりはよっぽどましだ。



「おはよう、今井。今日も相も変わらず機嫌悪そうだね。」



読書中限定のメガネをはずして、中原中也の詩集を閉じた。あぁ、中原先生後で続き読むから待っててね。

そして、きっといつも通りのしかめっ面であろう今井を見上げようとした瞬間、バラバラと何かが降ってきて。

そしてこつんこつんと一つずつ、机にばらまかれていった。

・・・20円チョコ?しかも大量だ。

机を半分埋め尽くすほどのそれに、さすがの俺も驚いて言葉が出ない。

なんだろう、これ、新手のいじめか?

いや、いじめにしては嬉しすぎるだろう。だって、チョコレートだし。

・・・・・しかも、俺の大好物の20円チョコ。

つーか、これって・・・。あれも、あ、それも。


「新商品・・。」


反応としてはかなり間違ってたと思う。

その証拠に、今井がはぁ?という顔をして、ドカっと前の席に座った。

いつもみたいに背もたれに顔を乗せるようにして、こちらを見ている。


「つっかかんのはそこかよ。まぁ、べつに間違っちゃねーけどさ。」


「うん、自分でもわかってる。えっと・・・これは何だね、今井君。」


しまった、またちょっと変なことを口走ってしまった。

今井がぷっと吹き出して、小さく笑う。


「朝飯買う時に見つけたから買った。新商品バカのてめーが悔しがる顔が見たくてな。」


どうだ悔しいか、とでも言わんばかりの得意げな顔。

今井らしいっちゃらしいけど。それにしたって、いくら安いっていってもこれだけ買えば結構な値段だ。


「ありがとう、今井。」


「・・ばっ、ばっかじゃねーの!?別に俺はお前のために買ったとかそういうわけじゃなくてっ・・」


「うん、わかってるけど。でも俺は嬉しかったから、ありがとう。」


「・・・・・・・・っ、勝手に言ってろ!!」


ぐるりと背中を向けてしまった今井は奇麗に染まった赤茶の髪をガシガシと掻いている。

その姿を見ながら、俺は自然と笑っていた。

本当は知ってたんだけどね。

このチョコってさ、バレンタインの期間限定商品で、買おうにもバレンタインコーナーにしか置いてなくて。

さすがに俺も恥ずかしくて手が出せてなかった。

だから、すごく嬉しかった。

今井がどういうつもりでこれを買ってくれたかなんて、俺には想像しかできないんだけど。

でも、きっと、この想像は間違ってない。

なんとなく、そう思うんだよ。



「ねぇ、今井。こっちむいてよ。」


俺はチョコを一つ手にとって、包装紙をはいだ。


「今井くーん。」


それを口に放り込むと、もう一つとって同じように包装紙をはぐ。


「ねぇってば。今井」


「うるっせーな!!・・・っ!?」


えい、と今井の口へとチョコレートを押し込んだ。


「・・・ちょっとー、俺の指まで食わないでくれよー?」


はずみで今井に咥えられた指。


「!!!!!」


今井が真っ赤になってパクパクと何かを訴えている。


「なに?俺の指、おいしかった?」



「ばっ・・・」



「ば?」



「馬鹿なことすんじゃねーよ!!!このメガネ!!!!」






おいおい今井、今現在俺はメガネっこじゃないよ?


ほら、また山田くんがびっくりしてるじゃないか。


今度は佐東くんまで。


よし、こうなったら今井にもいいネーミングを考えてあげようじゃないか。


そうだな・・・うーん。


あ、そうそう。別にこだわってないからいいんだけどさ。


今日って2月13日なんだよね、今井くん。






一日気が早くないかい僕のかわいいせっかちさん

PR
COMMENT
NAME
TITLE
COLORS
ADDRESS
URL
COMMENT
PASS
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
HNasuma
HPA.S.A.P
♀♂女性
JOBユルユルニンゲン
asuma WROTE ALL ARTICLES.
忍者ブログ |  [PR]
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.