かなり遅れましたが、ホワイトデーコバナシです。
バレンタインデーの二人の続きです。
というか、べつにホワイトデーじゃなくてもいい感じな話ですが、まぁ、そこは流してください(おいおい)
お題は
少年の唄。さまからお借りしました。
http://hey.michikusa.jp/
ではではどぞ。
バレンタインデーの二人の続きです。
というか、べつにホワイトデーじゃなくてもいい感じな話ですが、まぁ、そこは流してください(おいおい)
お題は
少年の唄。さまからお借りしました。
http://hey.michikusa.jp/
ではではどぞ。
頭イテぇ・・。
退屈で、わけのわからない英語の授業中に突然やってきた痛み。
とっさにこめかみに手を当て、目を閉じた。
昨日からちょっとヤバいとは思ってたけど、やっぱこれは風邪だろうか。
続いて、背筋を駆け上がってきた寒気に、深く息を吐く。
・・・風邪だろ。
毎年季節の変わり目にこうやって体調を崩す身体に嫌気がさす。
カッコわるい、まじで。
とりあえず今はどうしようもないので、机に突っ伏した。
とたんに体全体を覆うだるさと、熱っぽさ。
なんで朝気付かないかな、オレ。
こんなことなら学校なんていくらでも休んでやるのに。
あー、頭痛い。
「今井、おい、今井。」
名前を呼ばれて、目をあける。
オレ、寝てた?
「お前、今授業中ってことが分かってるのか?」
イライラしてる先生の声が聞こえる。
とりあえず、身体、起こさないと・・・。
あー、やばい、さっきよりも酷くなってる気がする。
なんか、視界が、定まらないし。
「・・・今井?」
後ろから掛けられた声。
先生の声じゃない、これは。
「ん、ぁ・・しぐ、れ?」
やっとの思いで発した声はひどかった、つーかこれ誰の声だよってくらい。
でも、時雨は気付いてくれたみたいで、席を立ってオレの傍に寄ってきた。
時雨の冷たい手が額に触れる。
「先生、今井熱あるみたいです。」
「そうか、なら悪いが時雨沢保健室に連れて行ってやれ。」
「はい。」
時雨がもう大丈夫だから、と小さくオレにしか聞こえない声で言ってオレをおぶった。
「・・わる、い。」
「いいから、力抜いて、もたれとけ。」
背中から時雨の体温が伝わってくる。
それがなんだか心地よくて、オレは目を閉じた。
さらりと何かがオレの頭をなでる。
あぁ、きっとこれは夢だ。
時雨が優しく微笑んで、オレの髪を梳いている。
夢なら別にこのままでも、いいよな。
いつものオレには無理だけど、今だけ、このまま。
このまま、そばにいてくれよ、時雨。
あぁ、やっぱ、オレ。
お前のこと、す・・・。
「・・・・・なんでそこで寝るかね、今井くん。」
保健室の奥のベッドに眠る今井を愛おしそうに見つめる時雨沢。
もう一度髪を撫でて、小さく笑う。
そして、ブレザーのポケットに手を突っ込むと小さな箱を取り出した。
「今日は無理かなー。ま、元気になったらでいいか。その時にはちゃんとさっきの続き、聞かせてもらうからな、今井。」
覚悟しておけよ?と言って、箱をポケットに戻す。
そして、反対側のポケットから20円チョコを取り出して、口に放り込んだ。
あの日から毎日ひとつずつポケットに入れられているバレンタイン仕様のそれ。
「・・好きだよ、今井。だから早く、元気になれよ。」
ぐっすりと眠る今井に触れるだけのキスをして、囁いた。
甘く甘くとろけるような、そんな優しい声で。
死にそうに甘いハッピーデイズ
退屈で、わけのわからない英語の授業中に突然やってきた痛み。
とっさにこめかみに手を当て、目を閉じた。
昨日からちょっとヤバいとは思ってたけど、やっぱこれは風邪だろうか。
続いて、背筋を駆け上がってきた寒気に、深く息を吐く。
・・・風邪だろ。
毎年季節の変わり目にこうやって体調を崩す身体に嫌気がさす。
カッコわるい、まじで。
とりあえず今はどうしようもないので、机に突っ伏した。
とたんに体全体を覆うだるさと、熱っぽさ。
なんで朝気付かないかな、オレ。
こんなことなら学校なんていくらでも休んでやるのに。
あー、頭痛い。
「今井、おい、今井。」
名前を呼ばれて、目をあける。
オレ、寝てた?
「お前、今授業中ってことが分かってるのか?」
イライラしてる先生の声が聞こえる。
とりあえず、身体、起こさないと・・・。
あー、やばい、さっきよりも酷くなってる気がする。
なんか、視界が、定まらないし。
「・・・今井?」
後ろから掛けられた声。
先生の声じゃない、これは。
「ん、ぁ・・しぐ、れ?」
やっとの思いで発した声はひどかった、つーかこれ誰の声だよってくらい。
でも、時雨は気付いてくれたみたいで、席を立ってオレの傍に寄ってきた。
時雨の冷たい手が額に触れる。
「先生、今井熱あるみたいです。」
「そうか、なら悪いが時雨沢保健室に連れて行ってやれ。」
「はい。」
時雨がもう大丈夫だから、と小さくオレにしか聞こえない声で言ってオレをおぶった。
「・・わる、い。」
「いいから、力抜いて、もたれとけ。」
背中から時雨の体温が伝わってくる。
それがなんだか心地よくて、オレは目を閉じた。
さらりと何かがオレの頭をなでる。
あぁ、きっとこれは夢だ。
時雨が優しく微笑んで、オレの髪を梳いている。
夢なら別にこのままでも、いいよな。
いつものオレには無理だけど、今だけ、このまま。
このまま、そばにいてくれよ、時雨。
あぁ、やっぱ、オレ。
お前のこと、す・・・。
「・・・・・なんでそこで寝るかね、今井くん。」
保健室の奥のベッドに眠る今井を愛おしそうに見つめる時雨沢。
もう一度髪を撫でて、小さく笑う。
そして、ブレザーのポケットに手を突っ込むと小さな箱を取り出した。
「今日は無理かなー。ま、元気になったらでいいか。その時にはちゃんとさっきの続き、聞かせてもらうからな、今井。」
覚悟しておけよ?と言って、箱をポケットに戻す。
そして、反対側のポケットから20円チョコを取り出して、口に放り込んだ。
あの日から毎日ひとつずつポケットに入れられているバレンタイン仕様のそれ。
「・・好きだよ、今井。だから早く、元気になれよ。」
ぐっすりと眠る今井に触れるだけのキスをして、囁いた。
甘く甘くとろけるような、そんな優しい声で。
死にそうに甘いハッピーデイズ
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